今中素友筆「鹿図」絹本 箱有

■ 画家
今中 素友(いまなか そゆう)

■ 価格
売却済

■ 略歴
1886年~1959年
福岡県に生まれる。本名、善蔵、別号に知章、草江軒がある。
初め、上田鉄耕に学び、上京して川合玉堂に師事する。文展、帝展に入選を重ねた。
戦前から献上画や寺社での揮毫も多く、晩年には東京観世会館の能舞台鏡板を揮毫した。

■ サイズ 
総丈 縦105.5cm 横50cm
画寸 縦28cm 横39cm


■ 状態
本紙に少しシミあり。


何かに驚いたのか、飛び跳ねる一匹の牡鹿。
身体に夏毛でもある斑点の鹿の子模様があるので、夏の終わりでしょうか。
手前には白く輝くすすきの穂が風に揺れています。
描かれているのは鹿とすすきのみ。余白をたっぷりとり、そよぐ秋のはじめの空気を感じさせます。
簡潔な筆遣いながら、鹿の蹄やしっぽの表現に、師の玉堂の筆致を踏襲した、上品で軽妙洒脱な作品となっています。